名古屋市にある東山動植物園では、2023年にメスのツシマヤマネコが誕生し、期間未設定で公開されています。とっても愛らしい姿で、飼育員さんにもなついているのが見れます。こうやってみると、ちゃんと「ネコ」ですね!
対馬に生息する野生のツシマヤマネコは、こんなに愛想がよくありません(笑)なんせ、動物園で飼育されているツシマヤマネコとは違って、自分で食料調達してたくましく対馬で暮らしていますから。。
対馬には、野生のツシマヤマネコが住んでいます。ヤマネコは「にゃん」とは鳴きません。
ヤマネコらしく「シャー!!」と威嚇してきます。野生そのものですね。
対馬に来たら、そんな野生のツシマヤマネコを見たい!!と願う方への記事です。
「対馬の(塩対応)アイドル」ツシマヤマネコに遭遇するための具体的な方法や、ヤマネコグッズを紹介します。
ツシマヤマネコとは
ツシマヤマネコは、日本では長崎県対馬のみに生息している野生のネコ。
天然記念物かつ絶滅危惧種に指定されていて、環境省を中心に保護と増殖に取り組んでいます。
島内の野生のツシマヤマネコは約100頭ほど、と推測されています。
戦前はもっとたくさんいて、対馬の生活の中に溶け込んでいたらしく、島民からは普通のネコと一緒の扱いを受けていました(!)
およそ50年ほど前に島外から赴任してきた理科の先生の目に留まり、詳しく調査したところ「ベンガルヤマネコ」の亜種で、対馬オリジナルだと判明したのだそうです。。
ベンガルヤマネコの亜種としては、国内ではイリオモテヤマネコとツシマヤマネコのみ。
南方に生息するシュッとした体形のイリオモテヤマネコとは違い、ツシマヤマネコの体形はもふもふしています。
想像以上にもふもふでかわいい
なぜ、ツシマヤマネコの体はもふもふなのか?それは、大陸北部から渡ってきた寒さに強いヤマネコだからだと言われています。
一方のベンガルヤマネコは、南方大陸から渡ってきたので、体毛も短く活動的な体系。
大陸の寒さに耐えられるように進化していますから、ツシマヤマネコはもふもふしているんですね。
対馬の自然は、もしかしたらツシマヤマネコにとって寒さが物足りない(むしろ暑い?)のかもしれません。
そのせいなのか?野生のツシマヤマネコは、対馬の中で最も冬の寒さが厳しい西北部エリアに多いという調査結果が出ています。
ツシマヤマネコの特徴
成長したツシマヤマネコは、イエネコよりもひとまわり大きく、耳の形が虎のように丸いです。
耳の後ろが白く(虎耳状斑こじじょうはん)、しっぽが長く太いのが見分けるポイント。
遠目だと、体の大きさに比べてしっぽが異様に大きいのでわかります。
対馬に行ったらすぐにいるの?
対馬に100頭ツシマヤマネコがいるなら、見かけるのも難しくはない?と思いがちですが
野生のツシマヤマネコに遭遇するのは簡単ではなく、実は対馬住民もほとんどみかけません。
もし昼間の対馬観光中にツシマヤマネコに遭遇したら、「奇跡」と言えます。
野生のツシマヤマネコに遭遇するには?
野生のツシマヤマネコに遭遇するためにはまず、ツシマヤマネコの生態を把握する必要があります。
ツシマヤマネコは普段は単独行動、一人暮らしです。
メスの行動範囲はおよそ2km圏内のため、他のメスの行動圏とは重なりません。オスは、メス1匹~2匹と重なる行動圏で、冬の交尾期は行動範囲を広くします。春に子猫2~3匹を出産し、子育てのシーズンが夏頃、晩秋までには親離れをします。
ツシマヤマネコの主なたべものは小動物、ネズミやカエル、トカゲ、鳥などで、自然の生き物です。
これらを捕まえるようになるためには、夏の子育て期間中に親から子へ生きるための特訓が行われるわけです。その訓練の場所はなんと、田んぼ。
対馬ではツシマヤマネコが「田ねこ」と呼ばれている理由です。
稲刈り前の田んぼにいることが多い
野生のツシマヤマネコを見られるチャンスは夏、田んぼで狩りの訓練をしている子猫たち。でも、昼間は山の中で寝ているので、見ることは難しいです。
観察に良い時間帯は夜間や早朝か夕方の薄暗い時間帯。
ただし、勝手に田んぼに入ると不法侵入になりますので、(数時間に渡って)車道から田んぼの中を覗くのが関の山。現実的ではありませんね。。
深夜の運転は注意!
対馬を縦断する国道を走っていると見かける「ツシマヤマネコ注意」の標識。
この標識は、ツシマヤマネコが道路を横断しやすいエリアに設置されています。悲しいことに、毎年数匹のツシマヤマネコがロードキルによって命を落としています。
ツシマヤマネコは足が短く、道路を横切るときもゆっくりなので、車が近づいても避けられません。。
そのため、対馬を走るドライバーが心がけて、季節関係なく夜間はゆっくり走る、猫を見かけたら減速するなどの対策を取ることを対馬市は呼び掛けています。
この標識を見かけたら、今までよりゆっくり走ると、野生のツシマヤマネコを見かけるかも・・!
見かけるのは、ツシマヤマネコだけではありません。ツシマジカ、イノシシ、ツシマテンなどの対馬に暮らす他の野生動物と遭遇する可能性が高いのが夜間。
深夜の国道は「天然のサファリパーク」と呼ばれるくらいの状態になります。深夜の運転はなるべく控えましょう!
それでも夜間に車で移動するときは、ハイビームを使いましょう!(対向車とすれ違うときは通常ビームに戻します)
野生のツシマヤマネコと遭遇したら?
もし、野生のツシマヤマネコを目撃したり、遭遇したら、だいたいの場所と時間を控えておいてください。ツシマヤマネコに関する目撃情報は、こちらにお寄せいただいています。24時間対応です。
0920-84-5577
(はよ・ここならせならせ)
事故に遭ったり、怪我しているツシマヤマネコを見かけたり、轢いてしまったときもこの電話番号にご連絡ください、とのこと。故意に傷つけたりしなければ罪に問われることはありません。
ツシマヤマネコを近くでみるための方法
対馬では、ツシマヤマネコを観察するための方法が二つあります。一つは、環境省の施設に対馬ヤマネコを見学にいくこと。もう一つは、ツシマヤマネコを観察するためのツアーに参加すること、です。
対馬野生生物保護センター
環境省の施設で通称「ヤマネコセンター」と呼ばれています。
ここには、ツシマヤマネコの生態を観察するためのコーナーが奥に設けられていて、ツシマヤマネコのオス「かなた」くんがいます。福岡市動物園で生まれました。
対馬には、ヤマネコを繁殖させるための施設はないので、全国の動物園で飼育下繁殖事業として取り組みがされています。
かなたくんは、お昼ご飯を食べた後はしばらくお昼寝するため、午後にヤマネコセンターに行っても全然動かない姿を見ることになります(笑)
動いている時間帯は午前中ですが、ヤマネコセンターが開館するのが10時なので、タイミングを計った方が良いです。ちなみに、閉館直前(入場は16時まで)にも活動的になることがあるそうです。
アクセスは、対馬の西北部の山の中にあり、施設までの道も細い山道ですので、時間に余裕を持って向かいましょう。
ヤマネコセンターへのアクセス(Googlemap)はこちら。
ツシマヤマネコが多く生息している上対馬エリア。このエリアは他にも観光ポイントがたくさんあるので、合わせて巡ると効率が良いですよ。
ニャイトツアー
ツシマヤマネコの生態に詳しい地元ガイドさんが企画しているツアー。
夜にカメラと懐中電灯を持って、田んぼに出かけていきます。女性の一人参加も多く、見事写真に子ネコのツシマヤマネコの姿をおさえたら、感動するそうです!
野生動物の姿を捉えるのは確実ではないため、ツアーに参加したからといって必ず見られるとは限りませんが、毎年参加者が絶えない人気ツアーです。
ニャイトツアーは夏の間のみ開催されます。くわしくはこちらのサイトからお問い合わせを。
ツシマヤマネコのお土産
対馬にしかいない、もふもふの愛らしさ。
お土産のモチーフになっているものがたくさんあります。
ここでは、おすすめのヤマネコグッズをご紹介しますね!
やまねこクリアファイル
上記でご紹介した環境省の「ヤマネコセンター」。入口カウンターにやまねこグッズがいくつか置かれています。
ツシマヤマネコを保護するための募金箱に100円を入れると、数種類あるツシマヤマネコをデザインしたクリアファイルが1枚もらえます。200円入れたら2枚。
ツシマヤマネコのクリアファイルを置いている場所はここだけです
学生も社会人もクリアファイルはもらって嬉しいものですし、かさばらないのでお土産におすすめです。
やまねこ手ぬぐい
ツシマヤマネコがモチーフになった手ぬぐいが、島内のお土産店で販売されています。
せりにゃんのお気に入りは、ヤマネコセンターで販売されている注染手ぬぐい。3色展開で各1,000円程度。
手ぬぐい愛用者は対馬旅行の記念にやまねこ手ぬぐい、いかがでしょうか。
やまねこマグネット
特に女性やお子様におすすめなのが、やまねこマグネット。
ツシマヤマネコの特徴「耳の後ろが白い虎耳状斑」が再現されています。
前後の足がマグネットになっているので、肩掛けバッグのベルトやひもに装着すると、「よじ登りにゃんこ」や「肩のりにゃんこ」になるので、すっごくかわいいんですよ。
対馬島内のお土産店や売店で見つけたら、チェックしてみてください。
ツアーガイドのときに、このやまねこマグネットを紹介したら皆さんが大量購入して「品切れ」になったこともありました(汗
まとめ
今日の記事は参考になったでしょうか?対馬観光のヒントになれば嬉しいです!
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