
対馬名物と言えば、穴子やノドグロ、イカなど海産物が多いイメージですが、対馬は「森のアワビ」と呼ばれるほど、しいたけが美味しいんです!
秋が近づくと対馬のスーパーに並んだり、ご近所さんからおすそわけでいただく生のどんこしいたけは格別の味。
対馬で食事をすると、必ずと言ってよいほどどこかに入っている対馬のしいたけ。
なぜ、対馬の椎茸が美味しいのか?その理由をまとめてみました。
しいたけの歴史
しいたけの起源と伝来
しいたけの原産は、中国。9世紀頃に中国から日本にもたらされたと言われています。
さて、大陸から日本にどうやって持ち込まれたのでしょうか?しいたけだけを輸入したのか?それとも原木付きで?詳細は謎のままですが、輸入ルートはもしかしたら対馬経由だったのかもしれません。古代対馬は大陸の玄関口ですから。
国産しいたけがブランド化
江戸時代に入り1600年代の中頃に、大分県で始まったとする説と、静岡県(伊豆)で始まったとする説がありますが、しいたけの栽培法が全国に広まりました。
中国から渡ってきたしいたけ。日本の山深い環境がしいたけに合っていたのでしょうね。
しいたけの原木に鉈で切り目を入れ、森の中に数年放置すると切り目から天然の胞子が付着し、しいたけができます。
今では、ほだ木に穴を開けて直接しいたけの菌を打ち込みますので、各段に効率が上がりました。
本場中国では日本産の干し椎茸が特に評価が高く、江戸時代までは日本産の椎茸のほとんどを中国に輸出していたそうです。
なので、江戸時代の国産椎茸は超高級品。庶民が日常的に食べるものではありませんでした。対馬で育ったしいたけも、中国に輸出していたのかもしれません。
対馬のしいたけ
江戸時代初期には特産品に
いつから対馬でしいたけが栽培されるようになったのかは、今でも謎のままです。が、江戸時代の文献には記載されていることから、江戸時代には既に島内あちこちで栽培されていたことが推測されます。
対馬の自然は、原木となる原料が豊富にあり、雪がほとんど降らず、寒暖の差が大きいことから、椎茸の栽培に適している環境とされています。
しいたけの身が分厚くて、引き締まっていて食感が良いということで、元禄年間(江戸時代初期)には幕府への献上品として対馬のしいたけが贈られていました。
それを示すのが、元禄10年(1697)に発行された「国花万葉記」です。「国花万葉記」とは、日本諸国の大名、商工業、神社について記載されており、14巻には対馬国から(朝鮮から輸入した)朝鮮人参や、海苔などと一緒に椎茸を幕府に献上している記録が残っています。
しいたけの歴史についてはこちらのブログも参考にしましたので、よかったら読んでみてくださいね。
もちろん、今でも全国レベルの受賞になるほど、対馬のしいたけは特産品レベルです。
全て原木栽培
しいたけが育つ原木は、アベマキやクヌギやコナラなどの木が使われています。これを120㎝ほどの長さに揃えます。これを「ほだ木」と言います。ほだ木にしいたけの菌種を打ち込み、数年。しかし放っておいても、良いしいたけは育ちません。。とっても手間と時間がかかるんです。
「椎茸は30回投ぐれ」と聞いたことがあります。「椎茸を作るために1本のほだ木を30回触れ」という意味です。椎茸の菌がほだ木にまわって、原木になるために、立てかけているほだ木を回転させなければいけないのです。これを「天地返し」と言います。
この天地返しの手間と3年にも及ぶ時間がかかりすぎるので、現代では菌床栽培といって工場の中で3ヶ月で生産されるしいたけが市場には流通しています。
普段食べているしいたけはほとんどが菌床栽培ですが、対馬で育つしいたけは100%原木栽培です。
生しいたけがおすすめ
できたしいたけは、その状態によって名前が変わります。贈答品レベルが「冬菇(どんこ)」、日常品レベルが「香信(こうしん)」です。
もちろん、どんこのほうが美味しいのでおすすめですが、1箱5,000円以上はします。
これは、生しいたけは収穫したときからどんどん黒ずんできて味も食感も劣化しますので、乾燥させて冒頭の画像のように干し椎茸にするのですが、乾燥にも手間(とお金)がかかるんです。
干し椎茸の状態ですと、値段でランクがわかります。おいしい椎茸を入手したければ、それだけ高価になります。
しかし、対馬に旅行に来られた方にしか入手できない美味しいしいたけがあります。
それが生しいたけです。
生しいたけは、秋口10月頃から翌年の春まで島内で出回りますが、島内のスーパーでゲリラ的に陳列されます。ゲリラ的と表現したのは、しいたけというのは、雨が降ったあとににょきっと出てくるからなんです。
スーパーに並ぶ玉石混合の生しいたけ。そこでしいたけの目利きが必要になります・・!
しいたけの目利き
しいたけの状態は一つ一つ違いますが、なるべくカサが厚くて、下が閉じているもの、くるんとなっているものを選びましょう。どんこしいたけを選びにいきます。
こういった椎茸は火を通すと、まるでアワビのようにコリコリとした食感になり、香りも最高です。本当に食べたときに「アワビみたい・・・」と思えます。
逆に、カサが大きく開ききって伸びているものは量的なコスパは良いですが、収穫時期が過ぎてしまったものになります。こういう椎茸は刻んでちらし寿司の具になったり、味噌汁の具になったりします。香信は、乾燥しいたけでも安価で購入できます。
しいたけの質で料理を使い分けるんですね。
しいたけの見分け方については画像つきのこちらのブログも参考にすると良いです。
雨の日の翌日が狙い目
島民もそれがよくわかっているので、しいたけが欲しいときは雨の日の翌日にスーパーの地物コーナーをチェックするのです。良いものからどんどんなくなりますので、タイミング次第でおいしい椎茸が安価で手に入ります。
雨が2~3日降った後は、棚が椎茸だらけになります(笑)そしていつの間にか棚から姿を消します。。
生しいたけは収穫して袋に詰めて出荷されるので、干し椎茸ほど手間はかかりません。なので、価格も菌床栽培しいたけと同じくらいの値段で購入できます。
ただし、購入した後は数日で弱りますので、生椎茸をその日の料理に使った後は、すぐに冷凍庫で保存します。買ってきた椎茸で冷凍庫がぱんぱんになるときも。
そう、生しいたけは購入してすぐに冷凍してしまうのが一番鮮度を保ちます。
生椎茸は冷凍する
なので、生しいたけをお土産にする場合は冷凍品で配送すると良いです。となると、しいたけをお土産にするのがとてもハードルが高くなりますが、それだけの価値はあると思います。
手軽なのはやはり干し椎茸を購入すること。対馬の物産を取り扱うサイトから注文もできます。
ご自身でスーパーで購入したお土産を配送するときは、こちらを参照ください。
生しいたけを味わう
入手した生しいたけ(=冷凍しいたけ)はどのように楽しむのがよいでしょうか?超贅沢な調理法を下に二つ紹介します。他にも、水炊きなどのあっさりした鍋料理や煮物で威力を発揮します。
網焼き
超贅沢な味わい方は、七輪で炭をおこしてその上にしいたけを(かさを下にして)置きます。
グリル調理でも同じようにできます。
冷凍しいたけの場合は、直前に出して少し解凍しておくと良いです。
水分が出てきたら、しょうゆを少し垂らして、しょうゆの香ばしい香りがしてきたら食べごろ。
しいたけステーキ
フライパンにバターをひいて、しいたけを乗せ蓋をします。あらかた火が通ったらしょうゆを垂らして味をつけます。
生シイタケのアワビ感は、この料理法が一番感じるかもしれません。
しいたけパスタ
原木生しいたけは香りも味も濃いので、パスタの具には最高です。醤油とにんにくを効かせてスライス原木しいたけとベーコンでパスタを作ると、美味しさにびっくりしますよ!
しいたけ丼
原木しいたけがしっかりした味付けにも負けないので、玉子丼の具にもなります。スライス原木しいたけとスライス玉ねぎだけで玉子にとじると、ぷりぷりとした食感でシンプルなどんぶりに。これもおすすめの調理法です~!
干し椎茸の戻し方
最後に、乾燥しいたけ(干し椎茸)の戻し方について伝えておきますね。
干し椎茸を砂糖水(砂糖の量はほんの少しで構いません)に浸して冷蔵庫で一晩寝かせると、ぷるんとした食感のしいたけに戻ります。
戻し汁も出汁に使えますし、椎茸は煮物に入れたときに抜群の存在感を発揮します。茶碗蒸しや日常使いではお吸い物やみそ汁に大活躍です。
生しいたけとはまた違いますが、それでも市場に出回る椎茸とは全然違いますので、ぜひ試してみてくださいね!
他の対馬のお土産についてはこちらの記事にまとめています。

まとめ
今日の記事は参考になったでしょうか?対馬観光のヒントになれば嬉しいです!
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