【対馬名物】貴重!昔ながらの伝統養蜂はちみつがそのままお土産になっている

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対馬の山道を車で進んでいると、山の中にぽつんぽつんと置かれている木製の置物。「祠ですか?」と聞かれますが、正体は、ミツバチの巣箱。

これが、「蜂洞(はちどう)」と呼ばれる、対馬にもともと生息している日本ミツバチのおうちです。観光客が立ち寄る港や空港に見本が置かれています。

上の蓋を取ると、中にはびっしりハチの巣が・・!(一番上の画像は蓋を取ったところ。蓋にも巣蜜がくっついていますね。

対馬のお土産店やスーパーにも対馬のはちみつを販売しているのを見かけます。対馬では普通に販売されていますが、全国的に見たらとっても貴重なので、見かけたら購入したほうがいいです。

今回は対馬のはちみつにスポットライトを当てて、解説していきますよ~。

養蜂の起源

対馬でいつから養蜂が行われていたのかは記録には残っていませんが、調べてみると西暦720年に完成した「日本書紀」に国内養蜂についての記載があるそうです。百済人が奈良県三輪山で養蜂を試みた(が失敗した)、という意味ですが、当時百済と日本は仲が良かったので、百済では既に養蜂が行われていて、日本でもチャレンジしたのでしょうね。

世界の養蜂の歴史をひもとくと、紀元前から養蜂(自然にできるミツバチの巣を捕獲する旧式養蜂)が行われていたそうです。19世紀半ばに現在の四角い巣箱で蜂を管理する近代養蜂が世界中に広まり、収穫量が安定しました。

国内の資料を見ても、お隣の中国にある蜜蜂博物館の画像を見ても、対馬の蜂洞のような巣箱の記載が見当たらないことから、おそらく対馬では誰からも注目されることなく、木をくり抜いたシンプルな巣箱で養蜂が行われてきました。

定置養蜂と転地養蜂

養蜂には2種類あり、巣箱を移動しながら蜜源を探す「転勤」スタイル(転地養蜂)と、ずっと同じ場所に巣箱を置き続けてその土地の季節の花から蜜を集めてもらう「常勤」スタイル(定置養蜂)があります。

最近の自然環境の変化から蜜源が限られているのと、養蜂家さんの高齢化などにより転地養蜂は数が減っているそうですが、対馬の養蜂は全て定置養蜂。対馬の蜂飼いさんは蜂洞の細かいお世話をしながら、蜜を集めてくれるのをサポートします。でも、やはりミツバチの力に頼っているので、毎年の蜜の量は人間にはコントロールできないのです。

日本ミツバチの貴重な蜂蜜

対馬に生息するミツバチは、全て日本ミツバチ。西洋ミツバチはいません。

日本ミツバチは西洋ミツバチよりも小柄でまんまるとした姿。普通は蜂と言うと「刺される」というイメージが強いですが、日本ミツバチは温厚なので、こちらから攻撃してこない限りは刺してきません。

日本ミツバチは西洋ミツバチに比べると蜜を集める量が少ないので、西洋ミツバチの巣箱から年に3回取れるのに対して、日本ミツバチは1回しか取りません。

よく、「ミツバチ1匹が一生かけて集める量は、ティースプーン1杯」と言われますが、それは西洋ミツバチの話・・・。日本ミツバチはその3分の1の量だと想像すると、いかにありがたいかが実感できますね。

対馬の蜜源はどこに?

対馬を車で移動していると、花がいつも咲いている印象は薄いのですが、私たちが認識する綺麗な目立つ花の他に、山に咲く花々が対馬ミツバチの蜜源になります。

5月頃に対馬の山々が、まるでブロッコリーのようにもこもことして明るい緑に輝きだしますが、それこそが木の花。椎の木や樫の木などのどんぐりの木です。緑色の花なので、目立ちませんが、ミツバチたちは一斉に山の中で蜜を集めています。

地面に咲いている花は、平面上に咲くので2次元に広がりますが、木の花は立体的ですので、3次元。2次元と3次元では蜜の量がまったく違ってきますから、対馬は蜜源が豊富なのです。

対馬のミツバチたちは、山に咲く花からも蜜を集めますので、対馬のはちみつはウッディーな味がします。まさに森の蜜です。

おいしい蜂蜜はどこで買える?

きちんと管理されている対馬のはちみつは、蜂洞ごとに仕分けられています。全島で採れたはちみつを全て混ぜてしまうと、味がどんどん均一化されて味気ない蜂蜜の味になってしまうそうです。。

対馬のはちみつは、季節に咲く花々から蜜を集める「百花蜜」です。当然、花の種類によっても地域によっても蜜の味が全く違ってきます。ひとつひとつの蜂洞で、味が異なっているので、はちみつの味比べがしたくなりますね!

対馬市ニホンミツバチ部会で集めたはちみつは、糖度検査で一定基準をクリアしたはちみつです。

せっかく対馬に来たからには、美味しいハチミツを入手したい!と思う方は、対馬市ニホンミツバチ部会で出している黒ラベルのはちみつを購入すると安心です。

地元スーパーにでている対馬のはちみつは?

たまにスーパーの産直コーナーに並んでいる、安価なはちみつ。これは?と聞かれます。

これは、対馬市ニホンミツバチ部会という対馬のはちみつ協会のような団体を通さずに個人で瓶詰めして販売しているものです。糖度検査を受けていないので、品質は不明です(が、受けていないというだけでおいしいかもしれません!)。

はちみつの量が豊富な年は、対馬市ニホンミツバチ部会に加入していない蜂飼いさんが市場に出します。通常は、ご近所さんや仲の良い友達に配ってしまうのですが、それでも余るのでしょう。

私たちはこのスーパーや各地の個人商店に並ぶはちみつを「野良はちみつ」と呼んでます(笑)

試しに2023年産の野良はちみつを購入してみましたが、普通に甘かったです!

日常的にはちみつを使用している人は、はちみつが出回る11月~12月にまとめて購入しますので、見つけたら野良はちみつも良いかもしれません。

非加熱・無添加の生はちみつは全国でも希少

そんな自然の恵みをそのまま瓶詰めした対馬のはちみつは、そのまま(砂糖等を添加しなくとも)糖度が高く、それゆえに非加熱の生はちみつです。

世の中の99%の市場に出回っているはちみつは、加熱しているそうですが、45度以上に加熱されたはちみつは、大事な酵素が死滅してしまいます。

また、生はちみつの賞味期限はありません。いつまででも持つので、まとめ買いも可能です。

はちみつの需要が世界的に高まっているからこそ、対馬の希少なはちみつの価値を落とさないように、これからもミツバチたちの生育環境を護っていきたいですね。

ということで、対馬のはちみつを店頭で見かけたら、買っておいて損はしませんよ!

また、対馬のはちみつはネット販売ではかなり高価で取引されていますが、こちらは対馬の地場産品を取り扱うネットショップで、ほぼ対馬島内で販売されている値段と変わらない価格で配送してくれます。こちらで取り扱っているはちみつは、対馬市ニホンミツバチ部会が出しているものです。

生はちみつを最大限に生かす食べ方

せっかく手に入れた貴重な生はちみつ。どう消費したらいいでしょうか?

生はちみつの効果を最大限に引き出す方法は、ティースプーン1杯のはちみつをそのまま口に運んでゆっくり奥に流し込みます。その時にお白湯を少し口に含み、はちみつをのど全体に塗るイメージで広げます。のどの潤いを保ちますし、免疫力が上がります。

せりにゃんも、毎朝の一口目は対馬の生はちみつ、と決めて習慣にしています。

ぜひ、健康に役立ててくださいね!

また、対馬の他のお土産についてはこちらの記事もご参考にしてくださいね。

まとめ

今日の記事は参考になったでしょうか?対馬観光のヒントになれば嬉しいです!

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